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2015年8月 9日 (日)

伊吹山

コオニユリ     小鬼百合     ユリ科

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ルリトラノオ     瑠璃虎の尾     ゴマノハグサ科

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キオン     黄苑     キク科

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キリンソウ     麒麟草     ベンケイソウ科

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ヒメフウロ     姫風露     フウロソウ科

Himehuuro_5927_20150807

 
 
※画像はクリックしていただくと、大きなサイズでご覧いただけます。※ 

伊吹山で思ったこと(長文になりますがお読みいただければ幸いです)

何年ぶりかで岐阜県と滋賀県の県境にある「伊吹山」を訪れました。
過去2回訪ねたときには、駐車場を出て登山道に入るとすぐに花がいっぱいで、なかなか歩が進まなかったことが思い出されます。
今回も登山道に足を踏み入れたとたんに、いろいろな花が目に飛び込んできて、予定の時刻に山頂までたどり着けるかちょっと不安に・・・

でも、歩を進めていくうちに何か様子が違うことに気がつき始めた。
今までと比べて、心なしか花の数も種類も少ないような・・・訪れた時期の違いかなと思いつつ、それでもガスの間から時折晴れ間が覗く中を上へ上へと・・・やっぱり花が少ない。

伊吹山はニホン鹿の食害が深刻に・・・という話は聞いてはいたが、やはりそれは現実のことなのだと気付かされる。

暫く行くと、ボランティアの方たちが柵の周りで作業をしておられた、「鹿の食害防止の柵ですか」と尋ねると、「それも有るけど、付近にテンニンソウが異常に繁殖して、本来の植生が損なわれてきているので、その保護の為”保護地”としてフェンスを張り巡らせているとのこと」そういえば山梨県の三つ峠でもテンニンソウ駆除の為かなりの労力を強いられているような話を聞いたことがあるような気がする。

こうした私たちが気がつかないところで、ボランティアの方たちが努力しておられ、その結果を自分たちはただ楽しませていただいているだけということに、思いをいたらせないといけないなぁと頭が下がります。

暫く行くと、猪の掘り後と思しき表土をはがされたところが何箇所も目に付く。

山頂にたどり着き、下山のため東登山道に歩を進めると、過去の訪問時には見たことの無い、フェンスでぐるっと周りを囲まれた場所が目に入ってきた。
その中だけは、以前見たのと同じような花々の咲き乱れる光景が広がっていた、フェンスの内側と外側の光景の違い・・・・それだけ鹿の食害が大きいことの現われかと、悲しく寂しい気持ちにさせられる。

鹿の食害(ニホンジカを含めてイノシシなどによる農作物や林業への獣害(好きな言葉ではないが)、ここ伊吹山については自然植生の破壊ということだろうが)について。

ここ伊吹山に限らず、私の住む中部圏(私の知る限りでは愛知県、静岡県、長野県)では、いま日本鹿やイノシシの獣害の問題が大きくなってきている。
彼らの餌となる草、木の芽、木の実などが少なくなってきていることと、狩猟人口の減少がそれらの動物の生息数の増加をもたらし、ますます餌不足に拍車をかけ、人間の生息域にまで進出しなくてはならないような状況になってきている為と思われる。

悲しいことですがこの問題を考えていくと、その原因のほとんどは、今まで私たち人間が自然界に対してやってきた結果に、行き着いてしまうように思います。
第二次大戦終結間もない無いころ国策により、国内の住宅資材などの不足を補う為に、それまで自然林であったところも一斉にスギ、ヒノキなどの人工林への植林が行われ、その人工林が数十年たった今大きく育ち、自然林は益々矮小化され、動物たちの生きる糧となる餌が少なくなってきていることが、大きな原因ではないだろうかと私は思います。

野生の動物たちと人間が、共存していける道を探すのは、これからも多くの試行錯誤が要求される長い道のりになるでしょう。
それは苦しくてもやり遂げていかなくてはならないことだと思います。

しかしそれとは別に、この国の政治のあり方というものにどうしても疑問を感じてしまいます。
国の将来を決めるとき、本当に国民、市民、一般庶民のことを考えているのでしょうか。
そして、国の進むべき方向として決めたことに対して、その後の検証がまったくおろそかにされているのではないかと感じます。
そしてその結果について誰も責任をとろうとしない風潮。

満州国の設立から太平洋戦争に至るまでの史実の検証、太平洋戦争の敗戦にいたるまでの史実の検証。
長良川河口堰に代表される公共事業について。
一旦決めたことについては、それが数十年前の状況から計画されたことであっても、取り巻く環境が変わろうが何であろうが、お構い無しに予算をつぎ込む官僚たちの姿。

野生動物たちの食害といわれる問題も、その原因をたどっていくと一斉植林の施策をとったことが、その大きな要因ではないかと思うのです、その後の輸入材と国内材の価格差により、今の日本では林業がほとんど成り立っていかない状況であり、それが若い世代の山離れを生み、山主は高齢化し、手入れもされずにほったらかしの山が如何に多いことか。
それについて当時一斉植林の施策を取り入れた、政府や官僚について検証が行われたことは一度も無かったのではなかろうか。


それらのことと同質と思われることが今行われようとしている、それは「安全保障関連法案」の改悪。
どうしてもそのことに思いが行ってしまいます。

せっかく伊吹山まで出かけて、こんなことを書くつもりは無かったのですが・・・

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コメント

一斉植林は国策で、旧林野庁が行いました。
これは、二度の大戦が大きく関係してると思われます。
資源の無い日本は、豊富に有る木材を資源とするしか有りませんでした。
切り出す採算を無視して、山奥や急斜面にまで植林したのがいけませんでしたね。
そして言われるように、政策の検証は一度もなされていないでしょう。
確か官僚(公務員)は、退職後は責任をとらなくて良い事になっていると思います。

投稿: 季楽 | 2015年8月 9日 (日) 22時56分

季楽さん、こんにちは。
昨日は1日山の中を登ったり下りたりの繰り返しで、
帰ってから缶ビールを1本飲んだら、バタン、キュー
でした。お返事が遅くなり申し訳ありません。
鹿の食害の原因は、過度の植林がその全てではないと
思いますが、原因のひとつであることは間違いないと
思います。
数十年後のことに責任をとれというのは、無理な話かも
しれませんが、責任問題は別としても、少なくとも結果が
どうであったのか、検証して次に活かすことをしないと、
いつまで経っても同じことの繰り返しになってしまいますね。
公務員はその職務の結果について責任をとらなくて良いとは、
自分のしたことの結果が、即自分に返ってくる、超零細個人
事業主の身であったものにとっては、なんとも結構な仕組み
ですね。常に倒産の危機との戦いであったものにとっては
うらやましい限りです。

投稿: イナ | 2015年8月11日 (火) 10時35分

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